モンスターペイシェント対策委員会

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サービス改善に活かす

クレームは活かさなければいけません。クレーム内容を振り返り、どの部分がクレームに繋がったのか、何故患者さんやその家族が怒ってしまったのか、クレーム対応は正しかったのかなど、検証する事が次にクレームを生まない方法のひとつになります。

クレーム対応のベストプラクティス

一般の接客業は、クレーム対策や顧客満足度を高める為の取り組みを行う事が多いです。例えば、接客接遇研修を行う、高い顧客満足度を得る事ができるスタッフを表彰する制度を設けたりなどがあります。それによってクレーム率が下がり、来店するお客様により満足度を与えられる結果に繋がっていきます。
医療従事者は接客業ではありませんが、病院を経営していく上では患者さんの満足度を上げる必要があります。近年、来院する患者さんや入院患者さんが安心して治療できる取り組みを行う病院が増えてきました。また、医療機関でモンスターペイシェント対応策のセミナーや研修を行う機会も増えています。この様に、病院のベストプラクティス、すなわち患者さんの満足を得られる方法、プロセスや手法を持つ事がクレームの改善策となります。

マイナスから始まる

医療の現場において、患者さんの満足度を考えてみましょう。まず、最初に来院された時の患者さんの満足度はもちろんゼロです。病院の雰囲気や、医療従事者の対応、診察時の医師や看護師の対応で、良ければ満足度はプラス1、プラス2と上がっていきます。しかし、対応が不十分であればマイナスに転じます。このマイナスも患者さんの不満足の度合いで増えていき、やがてクレームに繋がります。初来院時の満足度ゼロからプラスを得る為には、患者さんの対応を良くするだけでも効果がありますが、ひとたびマイナスに転じてしまうとプラスに持っていく事は困難になり、クレームはそのマイナスが増えている状態で起こります。マイナスの状態、それもモンスターペイシェントな患者さんであればマイナス数値は高く、ゼロに持っていく事すら難しくなってしまいます。その為、常に患者さんの満足度合いをゼロからプラスに保っておく事が、モンスターペイシェント問題を引き起こさない策となります。

対処後のフォローも大切

クレームは対処したから終わりという事にはなりません。クレーム処理が終わった時点で患者さんの満足度がどの様になっているかの経過観察も必要です。先にも伝えたように、患者さんの満足度がプラスなのかマイナスなのかが、今後のクレーム有無にも関わります。特にモンスターペイシェントな患者さんは、クレームが一旦終了しても、また新たなクレームをつけてくる可能性が大きいのです。ですので、クレーム終了後であっても引き続き患者さんの満足度を確認し、マイナスに近づいているなら早期の改善をしなければなりません。また、クレームがあって初めて、病院側の落ち度を確認する場面もあると思います。クレーム改善に必要な事は、同じクレームを招かない事です。

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